ご希望のお部屋が見つかったときに、その物件がどこにあるのかお調べになられることがあると思います。簡単な地名、なんとなく読める地名もあれば、何と読めばいいかわからない地名もありますよね。私もこの仕事を始めてから初めて知る地名がたくさんあり、その中で読めない地名も多数ありました。。そこで、渋谷区・目黒区・世田谷区の地名で難しい漢字や読み方が特殊な地名を厳選し、更に由来も調べてみました。
【渋谷区】
松濤・・・「しょうとう」明治時代、佐賀の鍋島家が国から譲渡され、狭山茶を移植して茶園・松濤園を開いたことに由来。茶道用語で、茶のたぎる音から出た風流な呼び名のことで、この名前の茶をこの地で生産したといわれているそうです。
猿楽町・・・「さるがくちょう」猿楽が盛んに行われていたことに由来。日本の伝統芸能で、能は江戸時代まで猿楽と呼ばれていました。
円山町・・・「まるやまちょう」昭和に入ってから円山と呼ばれるようになった最近の地名です。1980年ごろまで三業界(芸妓置屋、芸妓、待合茶屋)のにぎわいは続いたエリアのようです。
【目黒区】
洗足(せんそく?せんぞく?)・・・「せんぞく」大田区の南・北千束とともに、中世のこの辺り一帯の地名「荏原郡千束郷」でしたが、日蓮が池上に向かう途中、ここの大池で足を洗ったという伝説により「千束」の一部の地域が「洗足」と書き換えられるようになったそうです。この伝説から「千束の大池」を「洗足池」と呼ぶようにもなったとか。大田区の千束も「せんぞく」と読み、洗足駅付近で並んでいるので、どちらかの区で場所が異なってしまいます。
碑文谷・・・「ひもんや」碑文谷の由来には碑文谷八幡宮内稲荷社に保存されている「碑文石」のある谷(里)ないし秘文の谷(里)(「世田谷城名残常磐記」)が起源とするものなど、諸説あります。
【世田谷区】
給田・・・「きゅうでん」由来は「荘園領主が預所および下司・政所・公文などの荘官や地頭に職務給として給与した田(角川日本史辞典より)」がそのまま地名になったようです。
宇奈根・・・「うなね」由来は古語で田んぼに水を引く堀、用水を「うなで」といい、その町田川の根(川根)なので「宇奈根」といいます。また、「うなね神」という用水の神、つまりは農業の神にちなんだものだとも言われており、ともに田んぼ(農業)が関係しているようです。
玉川をはさんで世田谷区と川崎市高津区に「宇奈根」という地名がある珍しいエリアです。※他「等々力」「瀬田」などあります。
いかがでしたでしょうか?
間違えていた読み方、読み方は知っていても由来までは知らなかった地名があったのではないでしょうか?場所によっては地名の名残があり、知らなかったことがわかるとその土地にも一層親しみが湧きますよね。違うエリアでもお引越し先や今の地名を調べてみると面白いかもしれません。